真面目なプロジェクトほど、なぜ静かに壊れていくのか
営業施策やマーケ施策のプロジェクトがうまくいかなくなるとき、
そこに怠慢ややる気不足があるケースは、実はそれほど多くありません。
むしろ多いのは、
真面目で、考えていて、議論もしているのに崩れていくケースです。
立ち上がりは順調。
初動の数字も悪くない。
現場の空気も前向きで、「これはいけそうだ」という感触もある。
それでも、途中から数字が落ち始める。
そして、その瞬間からプロジェクトは静かに壊れていきます。
🔍成果が落ちた瞬間、人は正解を探し始める
数字が伸びなくなると、焦ります。
すると自然と、こんな思考に入ります。
・やり方が悪いのではないか
・もっと良い施策があるのではないか
・このまま続けるのは危険ではないか
そして、議論が増えます。
タスクが増えます。
設計をいじり始めます。
どれも間違いではありません。
ただ、このタイミングでやると、だいたい逆効果になります。
なぜなら、多くの場合、問題は「やり方」ではないからです。
🏗壊れていたのは、設計とフィードバックの循環
振り返ると、プロジェクトが崩れた原因はとてもシンプルでした。
・役割が曖昧になっていた
・誰が全体を見るのか分からなくなっていた
・フィードバックが現場まで届いていなかった
・目標が数字ではなく「作業」になっていた
施策そのものは、間違っていない。
やるべきことも、たくさんやっている。
それでも成果が出ないのは、プロジェクトの設計と循環が壊れていたからです。
会議は増えるのに、現場の温度は下がる。
数字は見ているのに、使われない。
この状態になると、プロジェクトは一気に疲弊します。
🌡成果が出始めたときこそ、空気は緩む
もう一つ、見逃せないポイントがあります。
それは、現場を支えるメンバーの温度感の変化です。
立ち上がり直後、数字が出始めた頃は、
・手応えがある
・褒められる
・空気がいい
こうした状態になります。
すると、人は少しだけ安心します。
「この感じなら、まあ大丈夫だろう」
「前と同じでいけるはずだ」
これはサボりではありません。
慣れです。
ただ、プロジェクト側がここをケアしないと、その慣れは、少しずつ“だれ”に変わっていきます。
・声かけが減る
・基準が曖昧になる
・数字への緊張感が薄れる
そして数字が落ち始めたとき、急に厳しくする。
これが一番よくない。
現場からすると、
「さっきまで良かったのに、なぜ?」
という感覚になります。
だからこそ必要なのは、
・いいときほど、基準を言葉にする
・緩んだ空気を、軽く戻す
・締めるときは、早く・短く・一貫して
厳しさは、数字が落ちてからでは遅い。空気が良いときにこそ、運営の仕事があります。
🔇運営が厳しくなるほど、現場は黙っていく
数字が落ち始めると、運営側はどうしても厳しくなります。
・なぜ取れていないのか
・もっと数を打てないのか
悪気はありません。
むしろ「なんとかしたい」という必死さからです。
ただ、現場から見ると、急に評価される側に回ったように感じます。
すると、
・本音を言わなくなる
・工夫を出さなくなる
・言われたことだけやる
という状態になります。
空気が切れたままの厳しさは、現場を動かすどころか、黙らせてしまいます。
🎈プロジェクトは「楽しいイベント」でなければ続かない
プロジェクトで一番大事なのは、みんなでやっている感覚です。
数字が良いときは、多少厳しくしてもいい。
でも数字が悪いときほど、褒める。
・やっていることを認める
・挑戦を肯定する
・一緒に戦っている空気をつくる
これがなくなると、
議論だけが増え、行動が減り、静かに自滅します。
プロジェクトは、楽しいイベントでなければ続きません。
🧭プロジェクトマネージャーが絶対にブレてはいけないこと
プロジェクトマネージャーが守るべきことは、たった一つです。
方向を変えないこと。
成果が出ないときほど、やり方を変えたくなります。
でも本当に必要なのは、
・目標を毎日見ること
・フィードバックを回し続けること
・現場に声をかけ続けること
この地味なことを、ブレずに続けることです。
プロジェクトマネージャーの仕事は、正解を出すことではありません。
方向を固定し、空気を保ち、やり切らせること。
🧑🤝🧑人を守るのは、根性ではなく「役割」
プロジェクトが苦しくなると、誰かが一人で抱え込み始めます。
でも、それは美談ではありません。
守るべきなのは、個人の頑張りではなく、役割が機能する構造です。
・誰が決めるのか
・誰が現場を見るのか
・誰が数字を背負うのか
🔁すべての営業施策に応用できる話
この話は、特定の施策の話ではありません。
・営業キャンペーン
・新規開拓
・インサイドセールス
・マーケ×営業連携
すべてに共通します。
設計が命。
途中で方向転換しない。
フィードバックを循環させる。
みんなで一つの目標を見る。
議論を重ねる前に、まず同じ方向を向く。
プロジェクトを成功させるコツは、実はそれだけです。
これが明確であれば、人は無理をしなくて済みます。